こんにちは、Mioです。
今回は愛着障害を抱えたまま大人になった方の、仕事への影響についてお話をしたいと思います。
こんな風に思うことはありませんか?
- もしかしたら自分は愛着障害かもしれない
- 愛着障害のせいで仕事がうまくいかないことがあるって本当?
- 職場の同僚が愛着障害かもしれない
- 愛着障害があると仕事にどんな影響があるの?
このような疑問を持たれているかたの参考になれば幸いです。
愛着障害が仕事に与える影響はある?
結論から言いますと、あります。
愛着障害のタイプは大きく、不安型、回避型、恐れ・回避型、の3タイプに分けることができます。それぞれに違った形で仕事に影響を及ぼしますので、分けてご説明します。
愛着障害の3つのタイプについての詳しいご説明はこちら
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不安型が仕事に及ぼす影響
愛着障害の不安型とは、簡単に言うと、他人に対して「嫌われていないか」「見捨てられないか」と不安になりやすいタイプといえます。ですので、職場(仕事)において以下のような形で愛着障害の影響があらわれます。
人からの評価に敏感
業務の出来を評価されることは、社会人としては珍しくありません。評価の良し悪しが今後の仕事にも関係しますし、ボーナスの金額が変わることだってあります。ですので、人からの評価は多かれ少なかれ気にする人は多いことでしょう。
しかし、愛着障害の不安型の人の評価への過敏さは、一般的なものとは程度が違います。
例えば
上司に企画書を提出した。「後で読んでおくね」と言われてからもう一日たったのに上司は何も言ってこない。
「ひょっとしたら出来が悪すぎて私のことを見捨てたのかも。無視されているのかもしれない」そう思うと怖くてたまらず、上司の顔を見ることもできない。
朝職場に来て「おはようございます」とあいさつをしたけれど、同じチームのAさんはこちらを見向きもせず挨拶を返してこなかった。「ひょっとしたら昨日Aさんが残業してるのに私が先に帰ったから嫌われたんだ・・・」
それ以来、Aさんを避けるようになってチーム内の雰囲気が悪くなってしまった。
上記の例は、どちらも「見捨てられた」「嫌われた」という相手からの評価に対して不安を強く持ってしまったために、実際はどうなのかも分からないのに考えが先走った結果、仕事の人間関係に影響を及ぼしてしまったパターンです。
仕事を断れない
「嫌われたくない」という気持ちが強すぎて、「これを断ると嫌われてしまうかもしれない」と不安になって仕事を断るということが難しくなります。しかも、嫌われるのが怖くて人にものを頼むというのも同じように苦手なことが多いのです。
そのため、すでに手一杯の状態なのに新しい仕事を受け入れてしまい、さらに誰にも助けを求めることができずに、最終的に周囲が「なんでもっと早く言ってくれなかったの!?」と思うような、何かしらの問題が発生してから気づくということもあります。
社内恋愛に発展しやすい
「嫌われたくない」という不安から、「好かれている確証が欲しい」という考えが生まれることによって、職場の人や取引先の人と恋愛関係になることもあります。ただ恋愛関係にあるだけなら問題がない場合も多いのですが、場合によっては
・パートナーが異性と仕事の話をしていても嫉妬する
・あからさまに態度が違い、職場内の雰囲気を悪くする
といったトラブルになることがあります。
回避型が仕事に及ぼす影響
愛着障害の回避型とは、簡単に言うと、「極力面倒なことは避ける」という特徴があります。そのため、仕事では以下のような形で影響がでることがあります。
「責任」を追うことを極端に嫌がる
「昇格するのは責任が増えるからいやだ」
「チーフにさせられるのなら辞めます」
こういった傾向がみられます。そのため、職場としては有能な人物に責任ある立場を任せたいと思っていても、相手が愛着障害の回避型の方だとうまくいかないことがあります。
職場が長続きしない
職場や職場の人間関係に対して愛着(執着も)ないため、些細なきっかけで(場合によってはきっけもなく)突然辞めてしまうことがあります。
自分の意見を言わない
会議などで意見を求められても、直前の意見や多数派の意見に同調して自分の意見を言わないことがあります。
これは、本当に周囲に賛同しているというよりも、
「本当は他の意見があるけど、これをいって誰かと意見が衝突すると面倒くさいな」
「意見を出さない方が早く会議が終わる」
といった理由から自分の意見を伏せているといえます。
恐れ・回避型が仕事に及ぼす影響
上記の不安型と回避型の両方の特徴を持ち、より問題が複雑になるのがこの恐れ・回避型です。
不安型・回避型それぞれでご説明した特徴がどれも現れる可能性があり、職場のチームワークにうまく入れないどころか、元々円滑だったチームを崩壊させてしまう恐れもあります。
対策
これまでご紹介してきた特徴がすでに職場で出ている場合、愛着障害を本人にとっても上司や同僚にとっても、自力での対策はかなり難しいことです。
そのため、できれば心の専門家(臨床心理士や公認心理師)と一緒にどうしていくのが良いのかを相談したり、精神科で助言をもらう(何らかの症状がある場合にはお薬の処方も)ことで少しずつ状況を変えていくことをおすすめします。
まとめ
ここまで、大人の愛着障害が仕事に与える影響をお話してきましたが、いかがだったでしょうか。
愛着障害があることで職場でトラブルになったり、上司や同僚とうまくいかないことはとても辛いことです。
しかし、愛着障害は改善していくことができます。「必ず治る」と豪語する心の専門家も少なくありません。
愛着障害だからと諦めず、今できることから始めてみましょう。
また、愛着障害のことや克服法・対策などをより詳しく知りたいという方にぜひとも読んでいただきたい本があります。
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参考になれば幸いです。